生くるみは体に悪いと言われることがありますが、その理由をご存じでしょうか?
実は、生くるみにはアブジシン酸と呼ばれる成分が含まれているため、体に悪いと言われやすいです。
でも、食べ方を守れば生でも大丈夫!
本記事では、生くるみが体に悪いと言われる理由や期待できる効果についてご紹介いたします。
生くるみは体に悪い?「アブジシン酸」とは?
生くるみが体に悪いと言われる理由は、くるみの外皮にあるアブジシン酸が原因。
確かに、このアブジシン酸と呼ばれる成分は体にとって有毒です。
どうして毒になるかというと、アブジシン酸を摂取すると消化不良を起こしたり代謝が下がったりするからです。
アブジシン酸で有名な食べ物と言えば、玄米がありますね。
玄米も12時間程度水に浸してから、炊くことが大切だと言われているのは、このアブジシン酸を除去することが目的です。
私も玄米を2日1回水で浸しておいてから炊くのですが、12時間以上水に浸していると、浸した水の中からプクプクと小さな泡みたいなものが出てきます。
「これがアブジシン酸なのかなぁ?」なんて思いながら炊いていますよ。
アブジシン酸は量が決めて!
体に有毒だと言われるアブジシン酸ですが、めちゃくちゃ毒かと言われればそうでもありません。
ポイントはアブジシン酸を摂取する量です。
アブジシン酸やフィチン酸は、大量に摂取すれば体内にとって毒となりますが、沢山摂取しなければ健康に問題がないことが証明されています。
枇杷の種に含まれるアミグダリンも同じですね。
政府は「アミグダリンは毒だから摂取しないで」と国民に伝えていますが、実際の所、アミグダリンは量を守れば癌予防にもなるほど有能な成分です。
だから、必要以上にアブジシン酸も恐れる必要はありません。
「出来るだけ摂取しない方がいいんだな」という程度に頭に入れておくと良いでしょう。
生くるみのアブジシン酸を除去する方法は2つ!
アブジシン酸を除去する方法は2つあります。
・水に浸す
・ローストする
1つずつ、やり方を説明していきましょう。
・水に浸す
生くるみを水に浸す時は、数時間かけて浸すことが大切です。
数時間かけて水に浸していると、水が黄色っぽい色に変色してきます。
この変色がアブジシン酸が抜けてサイン。
ただ、夏に部屋で数時間も水に浸していると、水が腐ってしまうことがあるので・・・
季節によっては冷蔵庫でアブジシン酸を抜く作業をした方が良いでしょう。
・ローストする
もう1つはローストする方法です。
フライパンで生くるみを炒めていると生くるみのアブジシン酸は除去できます。
どうして炒めると除去できるのかというと、アブジシン酸は45度以上で取り除くことができるからです。
どちらの方法も玄米のアブジシン酸を除去する方法と同じですね。
玄米は水に浸してもアブジシン酸を除去できますし、鉄鍋で炒って黒炒り玄米にしても除去させることができます。
生くるみで期待できる効果はなに?
アブジシン酸を除去した生くるみは、水で浸した場合しっとりした触感に。
ローストすれば、よりカリッとした触感になります。
期待できる効果は、悪玉コレステロールを低下させる効果が期待できます。
生くるみには、不飽和脂肪酸がたっぷり含まれているのが特長。
不飽和脂肪酸は私たちが自力で体内で生成することができない栄養素ですが、必須脂肪酸。
そのため、生くるみを食べていれば、必須脂肪酸を効率的に体内に入れることができ、生活習慣病の予防も期待できます。
また、生くるみはビタミンやミネラルも豊富に含まれているので、脳を活性化させたい人や栄養バランスを整えたい人のおやつにもおすすめです。
ただし、いくらアブジシン酸を除去したといっても食べすぎはよくありません。
生くるみは1日5~6個くらいにしておくようにしましょう。
まとめ
生くるみが体に悪いと言われる理由は、外皮の部分に玄米と同じアブジシン酸が含まれているからでした。
アブジシン酸を除去する方法は、水で浸すかローストすることです。
アブジシン酸は大量に摂取しなければ健康に問題はないので、そこまで神経質になる必要はありませんが、生くるみを食べる時にはちょっと工夫してから食べるようにした方が安全と言えますね。
生くるみには、栄養素が沢山含まれているので、毎日の食事に取り入れてみてはいかがでしょうか?