ロウカット玄米は玄米のロウ層を取り除いていて白米のように美味しく食べられることから人気があります。
しかし、「玄米=毒性をもっている」と考える方も多いものです。
結論としては、「ロウカット玄米に含まれるヒ素は危険ではない、健康への悪影響は認められていない」ということになります。
今回の記事では、ロウカット玄米がどのくらい安全性が高いのか、玄米の毒性について一つずつご紹介いたします。
金芽ロウカット玄米に毒性はナシ!危険ではない
金芽ロウカット玄米は、毒性を気にすることなく安心して口に入れられるお米です。
そもそもロウカット玄米とは、玄米のロウ層と呼ばれる部分を取り除いているお米で、
・お米を炊く時の浸水時間を短くすることが出来る
・玄米の栄養素を体内に取り込みやすくする
このような特徴があります。
しかし、名前に「玄米」とつくことから、どうしても「毒があるのでは?」と心配になる方も多いようです。
ロウ層は除去された状態
玄米のままですと、このロウ層も一緒に食べてしまうことになりますが、ロウカット玄米であればロウ層は除去された状態になりますので、安心だと言えます。
また、美味しくないと思われがちな玄米ですが、金芽ロウカット玄米は、玄米の表面から少しずつヌカを取り除いていくことによって、お米の表面に均等に「亜糊粉層(あこふんそう)」を残すことに成功しました。
ですので、玄米でも上質な甘みや旨味を感じることが出来、とてもおいしい無洗米なのです。
ロウカット玄米が危険と言われる原因3つ
「玄米の毒を取り込んでしまうのでは?」と不安視されている成分が、以下の3つになります。
- ヒ素
- アブシジン酸
- フィチン酸
それぞれ安全性が証明できる根拠があるので、一つずつ安全性を解説します。
1.ヒ素 → 問題ナシ
ロウカット玄米はロウ層をカットする時にヒ素も取り除かれているので、ヒ素の毒性を気にする必要はありません。
「玄米には多くのヒ素が含まれている」と考える方は多いです。
この考え自体は正解で、農林水産省の調査でも白米より玄米の方がヒ素の含まれる量が多いことが分かっています。
しかし、食品安全委員会では「食品を通してヒ素を体内に入れた時の健康被害は報告がなく、現状は問題ない」「バランスの良い食生活を心がけていれば過度に心配する必要はない」と公表されています。
そして、金芽ロウカット玄米はロウ層をカットする時にヒ素も取り除かれています。
つまり、ヒ素の毒性を気にする必要はありません。
2.アブシジン酸 → 問題ナシ
アブシジン酸も食品安全委員会で安全性が報告されている成分です。
アブシジン酸とは、玄米が外的から身を守り適切な時期が来るまで発芽を抑制しようとする「発芽抑制因子」を指します。
よく「玄米は発芽毒がよくない」と言われますが、これはアブシジン酸のこと。
そして、アブシジン酸は体内のエネルギー生成に関わるミトコンドリアを損傷される危険があると言われています。
最近ではアブシジン酸が生活習慣病として有名な糖尿病や動脈硬化などの予防・改善にも役立つと注目されているほど危険性は低いとされています。
このことからも、アブシジン酸を過度に避ける必要はないと言えますね。
3.フィチン酸 → 問題ナシ
フィチン酸は必要以上に危険視することはない成分です。
フィチン酸は高い抗がん作用が期待できる一方、カルシウムや鉄分などの栄養素の吸収を阻害すると危険視されています。
しかし、フィチン酸も最近では危険性よりも健康に役立つのではないか?と注目されている成分。
食品薬品安全センターによると、フィチン酸を主成分とするコメヌカ酵素分解物は安全性が高い上にデトックス効果や血栓予防に役立つことが公表されました。
また、フィチン酸については玄米以外にも小麦やそばに含まれることから、こちらも必要以上に危険視することはない成分と言えます。
農林水産省がまとめた食品中のヒ素に関するQ&A
農林水産省によると、ヒ素を完全に避けることは難しく、飲料水や農畜水産物に移行するため、さまざまな食品には微量のヒ素が含まれているとあります。
そこで、ヒ素が私たちの健康に及ぼす影響について考えていきましょう。
・食品に含まれるヒ素が健康に及ぼす影響について
日本人はやはり農産物の中では米からの摂取が比較的多い傾向にあるとされています。
ただ、食品を通じて摂取したヒ素による明らかな健康影響は認められていませんので、過度な心配をする必要はありません。
出来れば特定の食品に偏ることなく、バランスのよい食生活を心掛けると良いでしょう。
参考サイト:https://www.maff.go.jp/j/syouan/nouan/kome/
・お米を食べる際に家庭でできることは?
お米を食べるときに家庭で出来る対策としては、玄米を白米に加工したり、コメを研いだりすることでぬかを落とすということが重要です。
米に含まれる無機ヒ素は、玄米の外側についている糠(ぬか)の部分に多く含まれていますので、出来れば食べない方が良いでしょう。
ただし、糠も少量を口にする程度であれば大丈夫ですので、バランスの良い食生活を心がけていただければ、玄米やぬか漬けを食べたとしても、ヒ素を摂取することによる健康への問題はありません。
参考サイト:https://www.maff.go.jp/j/syouan/
残留農薬の心配もナシ
最後に、金芽ロウカット玄米は残留農薬の心配もありません。日本のお米は残留農薬の検査がしっかりと行われていて、国内に流通しているお米に農薬が残っている心配はありません。
食品中に残留する農薬などが、人の健康に害を及ぼすことのないよう、厚生労働省は、全ての農薬、飼料添加物、動物用医薬品について、残留基準を設定しています。
引用:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/
日本のお米は、残留農薬の心配がほとんどないですからね。もし残っていたとしても、ロウ層の部分に残っているのでロウ層をカットした金芽ロウカット玄米はまったく問題ないのです。
まとめ
金芽ロウカット玄米は食べても安全です。金芽ロウカット玄米で毒性が危険視されているのは、「ヒ素」「アブシジン酸」「フィチン酸」の3種類でした。
しかし、これらの成分は全て安全性が公表されていたり、むしろ健康に役立つ成分として注目されているのです。
また、金芽ロウカット玄米はロウ層と呼ばれる残留農薬が残りやすい部分をカットしているので、かなり安全性と栄養素の高いお米と言えますね!
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